会長挨拶
大阪府薬剤師会は明治23年1月に設立され、以来、今日まで130年余、薬剤師の職能団体として、大阪府民の健康な生活の確保・向上に寄与することを目的に、大阪府における保健・医療・福祉の向上に医薬品を通じて貢献してまいりました。
薬剤師制度は明治維新直後にドイツから導入され、当初は5年制の薬学教育でありましたが、社会環境等により3年制の時代を経て、第二次世界大戦後、永らく4年制の時代が続きました。そして医療技術の高度化、医薬分業の進展等に伴う医薬品の安全使用といった社会的要請に応え、医療の担い手として質の高い薬剤師が求められた結果、平成18年より薬学教育は6年制となりました。
現在、大阪府薬剤師会の会員は約8,000名で、薬局、病院・診療所、製薬会社、医薬品卸、行政機関、大学教職等幅広い職域で、薬剤師としての職能を発揮し業務に取り組んでいます。少子超高齢社会の到来で、社会保障制度の見直し、地域包括ケアシステムの構築が行われています。薬剤師には、これまで以上に、高度な薬物療法への関与や在宅医療・在宅介護、セルフメディケーションの推進等、広範な社会的な役割が益々求められています。大阪府薬剤師会は研修会等諸事業を通じて薬剤師の職能の向上に努めています。
住み慣れた地域で府民一人ひとりが 安心して医薬品を使うことができるよう 、かかりつけ薬剤師・薬局を持っていただき、医薬品や健康にかかわることなら何でも相談していただくことが自らの健康を守るために大切です。
今般の新型コロナウイルス感染症流行時においても、薬局は医療機関と同様、開局が求められる施設とされており、府民が必要な医薬品等を確実に入手できる体制の確保を図っています。
本会はこうした社会的な要請にも対応するため、全ての職域の薬剤師が心新たに、府民の健康保持増進のため、医薬品の適正使用、安定供給を通じて全力を尽くす所存です。
2020年8月
- 大阪府薬剤師会について